融資を受けるにあたって現実的な返済計画とは

ビジネスを行うにあたって融資を受けるのは一般的ですが、

では実際に融資を受けてビジネスを行う場合、

どれくらいの利益計画が必要なのかを意識して行わないといけません。

 

例えば1000万円を7年返済で借りると、

利率にもよりますが元金+利息の支払いで大体12万~13万円します。

そうすると、現実的には毎月13万円のキャッシュフロー

つまり利益を出すことができないビジネスは

そもそも計画の時点で破綻していると言えます。

 

また、会計上の話をしますと

利息というのは経費で処理をできますが、

元金の支払いというのは法人税を支払った後の営業利益から払う形になります。

ということは、法人税が30%程度かかりますから、

毎年100万円を返すなら130万円くらいは稼がないといけないことになります。

こうした前提を踏まえると、

毎月13万円返すには169,000円、約17万円を毎月返す必要があります。

 

さらに、上記の話では利益を一切度外視しています。

つまり利益0で融資を返済するというシミュレーションになります。

 

 

では利益がどれくらい取れたらいいのか、

という部分ですが、これは人それぞれ考えが違うでしょう。

私であれば毎月17万円の支払いが必要なのであれば、

リスクも考えると最低でもその倍の34万円分の利益を毎月出したいところです。

 

 

 

ところで、物販ビジネスなんかですと、

利益10%でも売上高を増やし続け、利益を増やし続けさえすれば

融資を受け続けられるみたいな技もあります。

 

しかし、これはよく考えると

今は生活や本業に困ってなくて、

物販以外のビジネスに一切お金を持ち出す必要がない場合にしか成立しません。

 

要は在庫がどんどん増えていって、

手元資金が売れるかどうかわからない在庫に変わっていくけど、

現金と在庫と売上と利益は増え続けるから

銀行から見たら資産が増え続けているので経営的には問題ないみたいな手法です。

 

ただ、これは物販に取り組む労力の割に、

利益が少なすぎるのでキャッシュフローから給料を出すのも難しいですし、

かなり心理的に負担がかかる方法ですし、

大きなお金を使う割には利益が小さすぎて感覚がバグりやすい手法だと思います。

 

従って本業の方で十分な収入があって、

あとは自分の資産構築のことだけを考えればいいから、

融資額を膨らませるためだけの目的で

利益はいらないから会社運営の最低限の分と

2,3%程度の利益を出せばいいというスタンスでしか取れない戦略です。

 

現実的には、

手元資金がどんどん減っていって、

ビジネス構築に時間がかかり、

その割には利益が出ず、

返済のプレッシャーに襲われながら事業を行っていくことになります。

 

無在庫販売と融資ビジネスを組み合わせる場合は、

全く逆でどんどん楽になっていきますが、

在庫を抱えて販売するビジネスではプレッシャーが非常に厳しくなります。

 

 

 

というわけで融資を受けるなら、

元金返済+利息の毎月の支払いを軽く超えるくらいの事業計画のもと、

進めていくのがお勧めです。

 

 

無駄なプレッシャーを抱えながら事業を行って

命と同じ時間を削るくらいなら、

始めから何もしない方がまだマシですね。